より良い未来への取り組み
「グレート・リセット」とは、いまの社会全体を構成するさまざまなシステムを、見直していくことを示すときに使われます。
グレート・リセットという言葉は、リーマンショック後の2,011年、アメリカの社会学者リチャード・フロリダ氏の『グレート・リセット』という著書で使われたことで注目が集まりました。
そもそも私たちの現代の社会や経済のシステムは、18世紀まで遡り、英国の産業革命により多くの国に影響を与え、現代も受け継がれています。
しかしながら、今回のパンデミックにより社会や経済において、多くのひずみが顕在化しつつあります。
世界経済フォーラム(WEF)が開催するダボス会議は、この社会や経済のひずみを解決するために「グレート・リセット」を提唱しています。2021年のテーマとしてはその名の通り「グレート・リセット」で、重要な取り組みとして以下の3つが掲げられました。
・政府主導のステークホルダー経済の実現と公平なルールづくり
・新たな投資プログラムの活用
・第四次産業革命のイノベーションを活用した上での、健康と社会的課題への取り組み
ステークホルダー経済
ウィズコロナ・アフターコロナの社会をよりよいものにするために、新たな仕組みを整備していく教育や社会契約、労働条件、経済指針の見直しが必要になりますが、特に「グレート・リセット」で注目されるのは、経済活動になります。
WEFが提唱する経済面での「グレート・リセット」は、企業が事業に関わるステークホルダーつまり株主だけではなく、顧客や従業員、地域社会など、そのすべてに貢献できるよう企業活動を行うのが望ましいという概念です。
これはステークホルダー経済とも呼ばれています。
グレートリセットを経た新たなシステムの構築、特に経済活動においては、これからの時代を生き抜く企業や個人にとって避けては通れない課題になりつつあり、企業経営におけるデザインの関わり方も増えていくと考えています。
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