ー2021年更新版ー
地域や企業ブランドの現場を担当して、よく混同されているのがブランディングとマーケティングです。ブランディングとマーケティングはそれぞれ独自の役割と効果があり、本来は切り離せない関係だと考えています。
例えば自転車に置き換えた場合、車体は製品やサービスとしたら、前輪が伝える手段としてのマーケティングで、後輪が本質を追求するブランディングとなります。いくら前輪のマーケティングに空気を入れても後輪ブランディングの空気が抜けて入れば、思った効果があげられず、体力を消耗するだけとなり、その逆も然りです。
ここでは日々格闘している「ブランドの本質」とさらに「強いブランド」について考えました。
[ブランドの語源は焼き印]
ブランド「BRAND」という言葉の語源は、焼き印を押す意味の「burned」で自分と他人の家畜を間違わない様に焼き印を押して区別していた事から「銘柄」「商標」をブランドというようになったと言われてます。
現代の「ブランド」は商品やサービスが他と違うと「区別」される時、ブランド独自の価値や特性を受け手が理解して、初めて「ブランド」認識がされます。
ブランドとはこのように他者と区別されるひとくくりの価値の象徴として広くユーザーに認識され、その価値が一定以上確立しているもののことを指すと考えます。
[強いブランド4つの特徴]
強いブランドの特徴についての考察です。
[独創性]
一番大切な要素は「独創性」です。ブランドがブランドたりうる為にはそのものが他と区別される何らかのユニークさを持っている事が必要となります。
また、「独創性」により他との代替ができないという価値が示されるほど、ブランドの強みは増してきます。
[ブランドアイディア]
「ブランドアイディア」とは可視化できる仕掛けの事です。「ブランドアイディア」が定まると、製品やサービス、相互コミュニケーションなどブランドに関連する全てのものごとがはっきりと整理され、規定され、共有されていきます。「ブランドアイディア」は「独創性」という「核」を発展させ、磨きをかける役割です。
[内部の信頼]
内部の人間を引きつけ巻き込む「内部の信頼」が強ければ強いほど、外部をも巻き込み、強いブランドを作る事が出来ます。例えば、強いブランドを持つ企業の従業員は、そのブランドに誇りを持ち、自発的にそのブランドが持つ価値に奉仕するメンタリティーを持っています。ブランドとは内と外を巻き込む事であり、信頼関係を築く事だと考えます。
[継続]
ブランドが育ち、認識されるまでは一定の時間が必要です。従って一時的なキャンペーンでの認知向上はブランディングとは異なります。さらに、強いブランドは積み重ねてきた実績や伝統に依存し変わらないのではなく、常に時代にキャッチアップしブランドとしての「独創性」を提供する為に磨きをかけ変わり続けています。この情熱と創意工夫が強いブランドの最後の条件だと考えます。
もっと「ブランディング」に関して知りたいという方は、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
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