近年、サーキュラー・エコノミーの観点からバイオベース繊維が注目を浴びていますが、2019年には国内繊維分野においては世界初の人工クモ糸繊維を開発したスパイバー株式会社と株式会社ゴールドウィンの共同開発をしたアパレル製品「ムーンパーカ」がリリースされたことも記憶に新しいと思います。
バイオベース繊維第1世代では、サトウキビ、トウモロコシ、ヒマシ油などの農業作物ベースのデンプン、糖、脂質に由来したものが挙げられます。その他、牛乳(カゼイン)、コラーゲン、海藻、食品廃棄物(果物、野菜)、グアユール(植物ゴム)からもバイオベース繊維が作ることが可能です。
バイオベース材料は、天然繊維が広く含まれまれており、有機物からの再生可能な炭素含有量が20%以上と規定されていおり、利点としては、自然の再生可能エネルギーとして、バイオマテリアルは成長中にCO2を吸収し、そのほとんどは、生分解性、堆肥化可能にすることができます。強度や機能については、天然繊維と組み合わせることで調整ができるようです。
実例としては「国立リニューアブル・エネルギー研究所 x DuPont」ではトウモロコシベースの繊維開発、「Fulgar」においてはヒマシ油ベースのEVO糸開発、「Qmilk」はミルクベースの素材、「Vegea」はワインを造る際の廃棄部位を利用した素材 、「Pinãtex」や「Frumat」によるフルーツをベースにしたテキスタイル、「Yulex」によるゴムなどの原料を使用した素材の実用化が進められています。
現時点では特定のD2Cブランドやスポーツブランド(「Vivobarefoot」「Reebok」「Patagonia」「Vaude」「Tierra」)を中心に製品化されていますが、今後はより多くのインパクトを出すため商業的スケールに向けての活用が期待されています。
VivobarefootやTierraの取り組み「Sustainable Active Materials」
Pineapple Leather 「Piñatex」
イタリアワインから誕生したビーガンレザー「Vegea」
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