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サスティナビリティー & ナイロン

  • 執筆者の写真: 深沢 光
    深沢 光
  • 2022年6月27日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年11月24日

サスティナビリティーとナイロン

 ナイロンは石油を原料とし、生産過程で大量のエネルギーを消費するほか、繊維を冷却するのに多くの水を必要とします。カーボンフットプリントも高く、洗濯によって抜け落ちたマイクロファイバーはゴミになり、製品を使い終えた後も生分解出来にくい素材です。


 The Textile Exchangeによると、2020年における世界のナイロン生産量は540万トンと繊維市場全体の5%を占めますが、リサイクルされたナイロンは全体のわずか1.9%にすぎません。

このサスティナビリティーの問題に向き合うサプライヤーとブランドを以下で紹介します。


バイオベース

 石油の代わりにひまし油、とうもろこし、キャッサバ、小麦、砂糖を原料にすることで、カーボンフットプリントを削減できます。

東レによる100%植物性ナイロン「Ecodear N510」は、2023年3月までに20万平方メートルの生産を目指す計画です。

 BASFの「Bio-Nylon」ヤーンはサステナブルな石油、植物油、有機性廃棄物から抽出したバイオガスやバイオマスナフサを原料にして作られます。  Fulgar SPAが開発した「Amni Soul Eco」のナイロン66は、微生物が分解しやすいユニークな組成を持ち、5年で自然に循環させることができます。この繊維は製造時の水消費量が少なく、100%リサイクルと再利用が可能で、Oeko-Tex Standard 100 Class 1ヤーン認証も受けています。

リサイクル

 ナイロンのリサイクル、バージン繊維に比べて何度もリサイクル可能で、石油を節約でき、水やエネルギー消費量も少なく、工場で排出された余剰生地、カーペット、漁網、ブイ、海洋プラスチックなどを原料とすることで、土壌や海洋汚染を減らせます。

 一方、ナイロンのリサイクルは、一般的にバージン繊維よりもコストがかかるのが課題です。


 漁網、工業用プラスチック、衣類廃棄物から作られたAquafilの「ECONYL」は、CO2排出量を50%削減できます。Unifiの「REPREVE Nylon 6」は耐久性と快適性を高める機能が特徴です。Invistaの 「Meryl Recycled yarn」は、カナダ工場から出たナイロン66の産業廃棄物を50%使用しています。

トレーサビリティ

 ナイロンのバリューチェーンでは透明性の確保が課題となっています。環境負荷の少ないナイロンは、他の一般的なナイロンと見分けが付きにくいため、製造過程を追跡できることが重要となります。

 Fulgarは、イタリアのTFトレーサビリティシステムを使用し、「Q-NOVA」繊維の製造工程を特定できるようにしています。衣服のラベリングによって、消費者が製品を購入する際にヤーンの原料を確認することができるシステムを構築するためID開発が進められています。

 UnifiはFiber Print追跡技術によって「REPREVE」繊維のリサイクル原料に関する情報を確認できます。U TRUSTプログラムを通じ、サプライチェーンで自社のブランド繊維が適切に使われているかを証明し、ファッションや繊維ブランドをサポートしています。


 また、環境法令が強化され、消費者が規格を意識するようになる中、第三者機関によるエコ認証がより一層重要になっています。Global Recycled Standard (GRS)やRecycled Claim Standard (RCS)は、リサイクル含有物、加工・流通過程の管理。Textile Exchangeは農業、材料、加工、トレーサビリティ、製品寿命に関する最良の事例を特定し共有します。Biodegradable Products Institute (BPI)は、有機材料の大規模な堆肥化を目指し、工業用施設において製品が高品質な堆肥に変換できるかどうかを証明します。

 化学薬剤や染料使用を支援する世界的認証Oeko-Tex、Bluesign、GOTSは、化学物質の登録・評価・認可・制限に関する規則であるRegistration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals (REACH)や、有害化学物質排出ゼロ財団Zero Discharge of Hazardous Chemicals Foundation (ZDHC)がまとめた製造時使用制限物質リストManufacturing Restricted Substance List (MRSL)に対応しています。


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